書くだけでなく、講演もしてしまえ

さて本を数冊書いたり訳したりすると、それなりに人の前で話をする機会も増えます。講演を依頼されることもあり、また私の場合は専門書も書いていますから、大学などでレクチャーをしたり、セミナーに出席することを依頼されることもあります。

こうした機会は、時間当たりの単価にすると結構よい手当てがもらえたりもして、最高1時間話しただけで謝礼として5万円いただいたこともあります。これには驚きましたが。いや、これで驚いているようではだめなんでしょうね。

一方相当遠隔地まで行って一時間9千円とか、あるいは20ページの参考資料を用意させられたのに、支払われるのはしゃべる時間だけ、というひどい仕事もありましたが。

いずれにしろ、毎日そんな機会があるわけでもなし、確実な収入を約束してくれるようなものには私程度ではなりません。

それでもある年の原稿料と講演料の収入は300万円くらいになりました。家族を食わせるには厳しい額ですが、拘束時間はさほど長くないわけですから、時間単価で考えれば決して悪くはありません。

ちなみにこの年の確定申告に行ったら「300万稼いだならこれは雑収入ではなくて事業所得ですね」と言われてしまいました。胸を張るべきかどうか…事業所得には事業税がかかるのです。

講師になる参考書はこちら

本が書けなければ売る側になろう

さて印税で私がいくら儲けたかというと、一番率の良い本で10%。この本の値段は1600円でしたから160円の収入。これだけ見ると決して悪い話ではないですが、問題はあまり買う人がいないこと。

私のような無名な人間の書く本は、とりあえず出版後1ヶ月くらいは書店に並んでも、すぐにあとから出てくる本に置き換えられてしまいます。そうなるともう誰の目にも触れずに出版社の倉庫で眠るだけ。いくら良い本であっても、ベストセラーにでもならない限りはこの道をたどります。

私の本は購入者にはそれなりに評判が良く、見ず知らずの人からもお褒めの言葉をいただき、アマゾンの書評でも星5つがついていますが、こんなものです。最初に書店に並んで、友人から「ここの書店にもあったぞ!」という報告を聞いた時にはとても嬉しかったのですが、1ヵ月後に補充されていないのを見るときの悲しみの方が大きかったです。

つまりよほどの売れっ子ライターでもない限りは、さほどの利益にはならない、ということです。スタートダッシュで爆発的に売れなければ、ほとんどの本はそれで終わりです。

では発想を変えて、自分の本にこだわらずに本を売ることによって利益を得られたら?それは可能です。自分の売れない本が売れることを期待するよりも、世に無数にある売れる本を売って利益を得るほうが賢いと言うもの。ここは自己満足を捨て、儲かる道を選ぶことにしましょう。

その方策は?アフィリエイトです。

例えばアマゾン。ここに登録するとアマゾンが売っている本の紹介をして手数料を得ることができます。その額は代金の約5%。どう考えても自分の本を1冊売るよりも同じ値段でベストセラーになっているものを2冊売る方が簡単です。アマゾンでアフィリエイトをする参考書はこちら。

もし印税を不労所得の道として考えるなら、悪いことは言いません。著者になるよりも売る側になる方が簡単です。「それでも本を出したい!」という方はぜひ頑張ってください。印税生活の夢は難しいですが、それでも自分の書いたものが本になるのは喜びです。

出版社からの執筆依頼

その次は書店の方から「こんな内容で書き下ろしの本を書いてみないか」というお誘いを受けましたが、それは上記の著書や訳本の実績に加えて、とあるメーリングリストでの発言を目にとめてのことだったと思います。

この出版社は私が学生の頃から慣れ親しんだ多くの専門書や教科書なども出しているところでしたので、自分がそこから本を出すことになった、ということに相当の感慨を覚えました。この時は2千部で、印税は4%、2千部全部の分を出版時に前払い、という契約です。

さらに次に共著書を企画して出しましたが、これもどちらかと言えば専門書、執筆陣の一人が関連する書籍を出している出版社に話を持ち込んだところ、興味をもたれてそこから出版することに。

複数の人との共著を出す、というのは、クオリティーの確保などの点で難しい面もありますが、出版社探しとか販売の面では有利になりますからお勧めです。

他にも翻訳書を出していますし、一冊監修している本もあります。これらはどちらも以前出したことがある書店からです。

こう書くと順調なようにも思えますが、実は2冊目を出した書店から再度依頼があって、一冊分の原稿を書いたものの、気に入っていただけなくて、出版されなかったこともあります。その原稿は仕方がないのでWEBに掲載していますが、もちろん一銭にもならなかったわけです。

出版社への持ち込み原稿

自分の本を出そうというときに難しいのが出版社選び。いや、出版社のほうが選ぶのかもしれませんが。原稿を持ち込んでも断られた、という話も良く聞きますし、私の知人には良くて印税なし、あるいは一部自己負担での出版を勧められた人もいます。

これ、つまりは出版社の方で「この本はあまり売れん」とよんでいるわけです。要は金を出してまで買う原稿ではない、ということですね。それでも出版してもらえる、というのなら「万が一」ということはあるレベル、なのでしょう。

私の場合どうしたか、というと、最初に出した単行本は仕事関係の本を出したことのある義理の妹が、出版社に私の原稿(このときはまだ本の体裁になっていなかった)を持ち込み、それが目にとまって出版する運びとなりました。タンザニアの話を書いた本です。

このときは出版社が気に入ってくれて、あれよあれよと言う間に話が進み、良いデザイナーさんを付けてくれたり、初の出版としては異例の5千部も刷ってくれたり、いきなり10%の印税をくれたりと、とてもラッキーでした。結果としては出版から何年もたつのに半分近くが在庫のまま、というのが申し訳ないところです。

次に出したのはイギリス人の書いた本の翻訳本ですが、同じ著者の訳本を以前出したことがある出版社に連絡したら「ぜひ出したい」ということで決まり。これは著者自身が印税を放棄している本でもあり、翻訳料もなしで出しました。無論経費的には持ち出しですが、評価が高い(とは言っても専門書なので普通の人には縁がありませんが)本を訳した、というのは、私の実績になるわけです。

ベストセラー作家以外は印税では暮らせません

つまり、よほどのベストセラー・ロングセラーを続けて出せる人しか、印税では暮らせない、ということです。私などは著書があるだけで「印税で儲けている」なんていう目で見られて迷惑することの方が多いくらいです。

本一冊を書き上げる労力を考えると、私程度、要するにせいぜいが数千部しか売れない本の書き手では、原稿を書く労力の元すら取り返せません。

「印税で暮らす」という類の本を紹介しておきます。信じる信じないはもちろん皆さん次第。私にはこれらの本の著者たちが印税で暮らしているとは到底思えませんが。

本の印税はいくら?

本の印税はいくらくらいだと思われますか?印税の率だと人によって違うものの、一般的には本の販売価格の4-10%くらいです。でもここで問いたいのは、「金額としての本の印税はいくら?」という点です。

印税生活は、可能性だけの話なら、「可能である」となりますが、まず計算してみてください。仮にあなたが「売れる」と思われる本を書いたとしましょう。印税を最高の10%とします。年に生活に必要な額は、もちろん個人差もありますが、多少はゆとりを含めて年額400万円としておきましょうか。

さて400万円を印税で稼ぐには、本の売上はいくら必要か?税を考えなければ4千万円です。4千万円売り上げるには本を何冊売ればよいか?仮に私の本の定価1600円を使うとすると、25000冊。もちろん生活ですから、これを毎年コンスタントに続けなければなりません。10年だとして25万冊。

そんなに続けて売れる本をあなたは果たして書けるでしょうか?年間これだけ売れている人が、それも続けて売れている人がどれくらいいるでしょうか?

私の単行本は1冊目の印刷部数が5千部でした。これでも例外的に多い、と言われていました。案の定今でも在庫の山です。印税が10%ですから1600円の本が半分売れて、40万円。何年もかかってこの額です。

2冊目は別の出版社ですが2千部。これは印税4%ですから、全部売れても、手にする印税の総額は、144000円にしかなりません。年収どころか、一ヶ月の生活費にも満たない額です。これが多くの「著者」たちが直面している現実です。

共著書・共訳書の印税収入

共著書・共訳書の場合には著者・訳者が多いと原稿料・翻訳料の一時払いになるケースが多いようですが、人数が少ないと印税形式になる場合もあります。私も共訳した本の翻訳料を印税形式、つまりは売上に基づく形で受け取っているものがあります。この場合は翻訳料は本の価格の5%、これを訳者で分配する、という形になっています。監訳者の取り分が多めに設定され、他の訳者が残りをページ数などによって按分というのが一般的なようです。

私の場合だと翻訳者が受け取る5%の内の20%くらいを受け取りますから全体の1%。2千円の本が2千部売れてやっと4万円です。専門書ですから初版2千部が売切れるまでに数年かかることでしょう。これまた大ベストセラーでない限りは大きな利益にはなりえないわけです。

印税収入はいくら?

私は複数の本を書きましたが、印税の額はばらばらです。共著書などだと、一度原稿料を貰っておしまい、ということが多いです。でも必ずしも印税の方が良いとは限りませんから、まあ読み進めて行って下さい。

単独で執筆した単行本だと、私が貰っている印税は、本の値段の4%から10%です。支払われ方も異なっていて、4%の方はあらかじめ印刷した本全部の印税が一括して支払われたのに対し、10%の方は売れた分に対してだけ支払われます。まあ後者が一般的なようですが。

また、印税の条件は最大10%を上限に、出版社との契約内容によって大きく違うようです。当たり前の話ですが、出版社が「売れる!」と見込んだ本は印税が高めに、「売れないだろう」と見込んだ本は印税が低めに設定されます。

私の場合、印税が10%の本はどれだけ売れても10%ですが、印税が4%の本は増刷されたら、それ以降6%になる契約です。これを書いている現在、第二刷で、あと400冊あまりの在庫がはけずにいるところが厳しいのですが。

また出版はしたものの、最低線は印税収入ゼロ、というものもあります。自費出版にするよりはましだったか、という程度にしかなりませんが、無名の著者だと、多くの場合、初版を売り切って増刷されたらそこで初めて印税が4%とかいう設定がされているようです。

印税収入で暮らせるか?

世は金持ちになるノウハウ、起業のための本の花盛り。不労所得という言葉もあちらこちらで目にします。かくいう私も「金持ち父さんシリーズ」には目を通していますし、まあそれもあって自分なりのマネーサイトを作ろうと思い立ちました。

そして多くの収入の多角化に関する本などを読むと、必ずと言って出てくるオプションが印税生活です。本を書いて、売れ続ける限り一定割合の印税収入があるわけですから、確かに実現すれば言うことなし。いったん出版されれば文句なしの不労所得になりますから、夢みる人も多いでしょう。

しかし印税生活の現実は甘くはありません。

かく言う私も単行本を数冊、共著書を数冊、翻訳本を数冊出して、印税や原稿料を受け取っていますし、本を出版したいという相談も時々受けますから、印税収入の自分の経験を少し書いてみましょう。なお、印税生活の参考書はこちらに紹介してあります。

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