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文章、写真、イラストなどの電子コンテンツで利益を得る

今はインターネットの時代。多くの方がアマゾンや楽天市場などのネットショップを買い物に利用されているでしょう。また、多くのお店がインターネットで物を売っています。いわゆるeコマースは、現在には必要不可欠なものとなっています。

お店ばかりでなく、個人が手芸品や手元の不用品などをネットオークションや簡易なネットショップのサービスを使って販売することができるようになりました。私の知人にも、自分で作った手芸品をインターネット経由で販売している人もいます。私自身、自作の手作り作品をネットオークションで販売したことがあります。読み終わった本も古本屋へ持ち込むのではなく、アマゾンに出品して売ってしまうこともあります。

でも、本サイトで紹介するのは物をインターネットで販売することではありません。電子コンテンツを使って、インターネット上で利益を得ることです。

電子コンテンツというのは、電子的に記憶されるファイルで、デジタル化されてインターネット上でやり取りされている情報・コンテンツのことです。

電子コンテンツと言うと何のことかわかりにくいかもしれませんが、昨今増えてきた電子ブック、Youtube上の動画、皆さんがデジカメで撮影される写真、CDに入っている音楽、そしてスマホにダウンロードされるアプリ。これらはすべてデジタル方式で記録され、ネット上でやり取りが可能なコンテンツです。皆さんがブログやFacebookに書く文章やコメント、こうしたものもデジタルで記憶されている電子コンテンツです。

電子コンテンツの特徴は何でしょうか。

私には紙の本の著書もあります。一番初めに書いた本は5千部が印刷されました。出版社がそれくらいは売れるだろうと考えたからですが、実際に売れたのは2千部。3千部は未だに倉庫に積まれたままで、保管料がかかっています。多分出版社は5千部を印刷製本したコストも回収しきれてはいません。著者である私には印税が入らないだけですみますが、出版社はそのようなコスト・損失を被るリスクを負うのが紙の本の出版です。

個人が手芸品を売る場合を考えてみましょう。無論、趣味で作った手芸品がネットのオークションで売れれば嬉しいもの。でも、もし人気に火がついて注文が殺到したとしても、自分の時間には制約がありますから、注文に応えることはできないかもしれません。つまり、せっかく利益が得られる機会を逃してしまうかもしれません。

だからと言って、あらかじめ大量に商品を作っておいたら、先の出版社と同様に在庫を作るために先に製作費を払わなければならず、在庫を保管する場所を確保せねばならず、そうしたところで個人が準備できる商品の数は知れたものにしかなりません。

さらに、売れない商品はだんだん劣化します。アンティーク品でない限り、デザインも陳腐化します。つまり、保管のコストがかかる一方で価値は下がって行きます。

個人で物品を販売された方はご存知でしょうけれども、ネットを使っての物販もかなり大変です。商品ごとに写真を撮影して、説明文を作成。ネットオークションやネットショップにアップロード。売れたら売れたで、購入者ごとに支払方法の希望、配送方法の希望はそれぞれ違います。商品の梱包や発送作業。入金の確認やお礼のメール。商品が売れるごとに作業を繰り返す必要がありますから、ネットで注文を受けて商品を販売するのも、意外に手間がかかる作業です。

では電子コンテンツはどうでしょうか。

電子ブックの例で考えてみましょう。電子ブックを販売しているアマゾンKindleの倉庫には一つの本につき何冊の在庫があるでしょうか?もちろん、電子ブックの場合倉庫の中の在庫はゼロで、アマゾンKindleのサーバーに各電子ブックのファイルが一つずつあるだけです。注文があると、アマゾンはサーバーの中のファイルのコピーを作って、インターネットを経由して購入者に送信します。つまり、執筆するという行為は紙の本と同じであっても、電子ブックには物理的な印刷・製本・保管・配本といったステップがありませんから、紙の本に比べてコストははるかに少なくて済みます。

紙の本を商業的に出版しようとしたら、出版社の眼鏡にかなう内容を書かなくてはなりません。原稿を持ち込んでも多くの場合「ダメ」と言われます。私自身、出版社からの依頼で書いたにもかかわらず原稿チェックで「ダメ」と言われてしまい、出版されなかった経験があります。どうしても本にしたいのであれば自費出版という手段もありますが、商品としての本を作るのはハードルが高く、事実上、誰にでもできるものではありません。

一方電子ブックは出版そのものの敷居も紙の本よりはるかに低くなっています。アマゾンKindleで自著を販売しようとした時にチェックされるのは、著作権法などの法律に抵触していないかということの他は、挿入されている写真のサイズは適切か、著者名など必要な情報が記入されているか、表紙や奥付が指定通り付けられているか、といったことだけです。つまり、編集者が文章を全部読んで「この内容では売れないからダメ」と言うことはないのです。

紙の本の場合、コストがかかりますからある程度の数が売れないと、出版社は赤字になってしまいます。5千部印刷した私の本の場合、多分3千冊とかが損益分岐点でしょう。つまり、3千部以上売れないと出版社には利益は出ません。ですから、利益が出ると確信が持てる内容の本しか出版できなくなります。

一方の電子ブックは出版にコストがかかりません。アマゾンKindleの場合、アマゾンの側にかかるのはサーバーの中の若干のスペースと、商品情報を記憶しておくデータベースくらいのもの。販売のシステムは他の商品と共用ですから、一つの電子ブックにかかるコストは微々たるものです。アマゾンKindleの損益分岐点が何冊なのか私にはわかりませんが、ひょっとすると5冊程度かもしれません。5冊くらいならば、著者の友達が買ってくれるかもしれません。従って、アマゾンKindleをはじめとする電子ブックの場合には、売れるか売れないかのチェックをする必要はなく、むしろコストをかけてチェックしていたら、損益分岐点を押し上げてしまうことになります。

電子ブックは売れなくても損失が少なく、僅かでも売れれば利益が出ます。さらに、予想外に人気が出たとしても、電子情報ですから瞬時にいくらでもコピーができます。500部しか印刷しなかった本に1千冊の注文が入っても対応できず、販売する機会を逃してしまいます。電子ブックであれば何冊売れても全く関係なく、機会を逃すことはありません。

一般論として電子コンテンツには、製作コストが安く、保管にも場所を取らず、配送の手間もない、という特徴があります。この特徴をうまく活かすと利益を積み上げることが可能になります。つまり、電子コンテンツをどんどん増やして行ける、ということです。紙の書籍ならば、売れ行きが落ちたら絶版になります。絶版になった後は、たとえ欲しい人が現れても売ることができません。でも電子ブックには絶版はありません。電子コンテンツをどんどん増やして行けば、作る手間は多少かかるものの、廃番がありませんから、商品数をどんどん増やすことができます。そしてインターネット上ですから、どんなに商品が増えても、作者であるあなたが販売する手間はまったく増えません。当然ですが、商品の数が多くなればなるほど、利益を得られる機会は多くなります。