出版社への持ち込み原稿

自分の本を出そうというときに難しいのが出版社選び。いや、出版社のほうが選ぶのかもしれませんが。原稿を持ち込んでも断られた、という話も良く聞きますし、私の知人には良くて印税なし、あるいは一部自己負担での出版を勧められた人もいます。

これ、つまりは出版社の方で「この本はあまり売れん」とよんでいるわけです。要は金を出してまで買う原稿ではない、ということですね。それでも出版してもらえる、というのなら「万が一」ということはあるレベル、なのでしょう。

私の場合どうしたか、というと、最初に出した単行本は仕事関係の本を出したことのある義理の妹が、出版社に私の原稿(このときはまだ本の体裁になっていなかった)を持ち込み、それが目にとまって出版する運びとなりました。タンザニアの話を書いた本です。

このときは出版社が気に入ってくれて、あれよあれよと言う間に話が進み、良いデザイナーさんを付けてくれたり、初の出版としては異例の5千部も刷ってくれたり、いきなり10%の印税をくれたりと、とてもラッキーでした。結果としては出版から何年もたつのに半分近くが在庫のまま、というのが申し訳ないところです。

次に出したのはイギリス人の書いた本の翻訳本ですが、同じ著者の訳本を以前出したことがある出版社に連絡したら「ぜひ出したい」ということで決まり。これは著者自身が印税を放棄している本でもあり、翻訳料もなしで出しました。無論経費的には持ち出しですが、評価が高い(とは言っても専門書なので普通の人には縁がありませんが)本を訳した、というのは、私の実績になるわけです。