アマゾンの著者セントラル

アマゾンに著者が自己紹介?ページを持てる著者セントラルというコーナーがあります。個人名で著者セントラルに登録したことはこちらで書いています。

Puboo経由で出版しているKindle用電子書籍は法人名で出しているので(Pubooの登録が法人なの著者名も自動的に法人になってしまいます)、著者セントラルに法人名でも登録できるかやってみました。すると、法人で使っているアマゾンのアカウントでログインし、無事に登録することができました。エラーが何度か発生したので最初できないのかと思いましたが。法人名で書いた本の著者セントラルページはこちら

楽天KOBOで電子ブックが売れた

パブー(Puboo)の「外部ストア連携機能」で紹介した、Pubooにアップロードしてある本を楽天KOBOでも販売できる機能。Pubooから「あなたの本が3冊、購入されました」というお知らせメールが来たので調べてみたら、3冊とも楽天KOBOで販売されたものでした。

パブー(Puboo)の「外部ストア連携機能」

楽天KOBOでの販売は、楽天で手数料が採られ、Pubooでも手数料がとられますから、執筆者の手取りは少なくなってしまいますが、気軽に電子書籍が販売できることには間違いありません。

実のところ、Pubooだけではあまり売れませんから、楽天KOBOで販売されればビジネスチャンスは広がります。まあ本の単価が安いですから、よほどのヒット作を書かない限りまとまった利益は出ないですが。

それでも、以前書いた紙の本の印税は、一冊売れても数十円くらいのものでしたから、電子ブックの方が、売値は安くとも、著者の取り分は随分大きい、と言えるかと思います。電子ブックを200円で売っても内100円程度は著者のものになるのですから。

印税生活の新しい形-Google Adsenseで原稿から収入を生む

印税生活というと、出版物が売れて収入を得るものです。原稿料だと原稿そのものが売れて収入となります。印税の場合は「どれだけ売れたか」によって収入が変わりますが、原稿料は「その場でお題を頂いて終わり。売れるかどうかは関係なし」という違いがあります。

でも、いずれにしろ、印税にしろ原稿料にしろ、自分の著作物から直接収入を得る、というところまでは同じ。

一方インターネットの時代は、別のチャンスを提供してくれるようになりました。電子ブックもそうですが、電子ブックの場合は自分の著作物を直接売る、という意味で、媒体や販売方法が変わっただけで旧来の出版物と利益構造は基本的に同じです。

それ以外のオプションは、「広告収入を得る」というものです。もちろん雑誌なども広告収入を得て成り立っているのですが、それは雑誌を出版する出版社の話で、記事を売るライターの話ではありません。

今は、WEBサイトやブログを持てば自分で広告を掲載し、収入を得ることができるようになりました。つまり、記事は無料で提供する代わりに、広告収入を得るというビジネスモデルが、一般人にも可能になったわけです。

その代表的なものが Google Adsense です。これは Google にアカウントを開き、広告の配信を受けると、訪問者が広告を1クリックするごとに収入を得られるというもの。広告の内容は Google 側がサイトを解析して適切だと思われるものを表示してくれます。

1クリックから得られる収入は最低数円。クリック単価は広告主の競争によって決まりますから、広告主が多くて競争が激しいほど、単価が上がり、場合によっては数百円になることもありますが、一般的には10円とか20円と考えておけば良いかと思います。

「20円?そんなに安くてはやってられないよ」

と思われるかもしれませんが、仮に本を出版した場合、本の定価が千円で、印税が4%とすると、印税額は40円。2クリックで本1冊を売るのと同じ利益になってしまいます。

無論 Google Adsense は気楽であってもさほど簡単にまとまった利益が出るわけではありません。それは本の出版と同様。しかし、出版されないようなコンテンツがもしあったなら、WEBに掲載してしまうという手があるわけです。

Google Adsense に関してはこちらのブログでも時々取り上げています。

キャッシュフローを生み出すものを

「働いただけ貰う」からの離脱という記事を別のブログに書いています。元はメルマガの記事にしたものですが。

「働いただけ貰う」からの離脱

このブログで紹介しているものはTシャツデザイン、ストックフォト、電子ブックなど、電子的に作ってWEB上で自動的に販売ができる商品のことです。

これらに共通することは、一旦作っておけば、収入のチャンスが一回こっきりでないこと。本を書いた時の印税にも共通ですが、商品がその後も売れれば、売れた分だけ収入になります。商品を作るための余分な労力はもう必要ありません(売る努力は多少必要かも)。その分次の商品の生産に力をまわせますから、1個の商品を販売することによる収入は小さくても、次第に積み重なって額が大きくなる…期待ですけど。

重要なのは、自分の労力と切り離した形で収入を得られる仕組みを作り出すこと。一般人の能力や時間には限りがありますから、時間をかけてそれをお金に変えようとすると、コンビニでアルバイトする方がよほど稼げる、まあつまりはたいして稼げない、ということになります。

その上、病気になったらどうする?休みたくなったらどうする?そのようなリスクをすべて取り去ってくれるのが自動的にキャッシュフローを生み出してくれる商品群です。

印税の権利を会社に譲渡

私には数冊の著書や翻訳書があり、それぞれで印税を受け取っています。金額的にはお小遣い程度にしかなりませんけど。その中の一冊「開発フィールドワーカー」の印税を個人で受け取ることをやめ、自分たちで経営する会社に権利を譲渡しました。

開発フィールドワーカー

手続き的にはなにも複雑なことはなく、単に出版社にその旨を一報するだけでした。

企業で印税を受け取りますから、所得税の源泉徴収はなく、全額が振り込まれます。その一方で法人税は一般的な印税にかかる税率の10%より確実に高いですから、企業で受け取る方が得とは必ずしも言えません。

私の場合は、企業経営を少しでも安定させるのに役立てるのが良い、という判断でこうしていますが、もちろん零細企業ですから「ちりを積み重ねる」ことが意味を持つ時もあるだろう、と判断しているわけです。

ベストセラー作家以外は印税では暮らせません

つまり、よほどのベストセラー・ロングセラーを続けて出せる人しか、印税では暮らせない、ということです。私などは著書があるだけで「印税で儲けている」なんていう目で見られて迷惑することの方が多いくらいです。

本一冊を書き上げる労力を考えると、私程度、要するにせいぜいが数千部しか売れない本の書き手では、原稿を書く労力の元すら取り返せません。

「印税で暮らす」という類の本を紹介しておきます。信じる信じないはもちろん皆さん次第。私にはこれらの本の著者たちが印税で暮らしているとは到底思えませんが。

本の印税はいくら?

本の印税はいくらくらいだと思われますか?印税の率だと人によって違うものの、一般的には本の販売価格の4-10%くらいです。でもここで問いたいのは、「金額としての本の印税はいくら?」という点です。

印税生活は、可能性だけの話なら、「可能である」となりますが、まず計算してみてください。仮にあなたが「売れる」と思われる本を書いたとしましょう。印税を最高の10%とします。年に生活に必要な額は、もちろん個人差もありますが、多少はゆとりを含めて年額400万円としておきましょうか。

さて400万円を印税で稼ぐには、本の売上はいくら必要か?税を考えなければ4千万円です。4千万円売り上げるには本を何冊売ればよいか?仮に私の本の定価1600円を使うとすると、25000冊。もちろん生活ですから、これを毎年コンスタントに続けなければなりません。10年だとして25万冊。

そんなに続けて売れる本をあなたは果たして書けるでしょうか?年間これだけ売れている人が、それも続けて売れている人がどれくらいいるでしょうか?

私の単行本は1冊目の印刷部数が5千部でした。これでも例外的に多い、と言われていました。案の定今でも在庫の山です。印税が10%ですから1600円の本が半分売れて、40万円。何年もかかってこの額です。

2冊目は別の出版社ですが2千部。これは印税4%ですから、全部売れても、手にする印税の総額は、144000円にしかなりません。年収どころか、一ヶ月の生活費にも満たない額です。これが多くの「著者」たちが直面している現実です。

共著書・共訳書の印税収入

共著書・共訳書の場合には著者・訳者が多いと原稿料・翻訳料の一時払いになるケースが多いようですが、人数が少ないと印税形式になる場合もあります。私も共訳した本の翻訳料を印税形式、つまりは売上に基づく形で受け取っているものがあります。この場合は翻訳料は本の価格の5%、これを訳者で分配する、という形になっています。監訳者の取り分が多めに設定され、他の訳者が残りをページ数などによって按分というのが一般的なようです。

私の場合だと翻訳者が受け取る5%の内の20%くらいを受け取りますから全体の1%。2千円の本が2千部売れてやっと4万円です。専門書ですから初版2千部が売切れるまでに数年かかることでしょう。これまた大ベストセラーでない限りは大きな利益にはなりえないわけです。

印税収入はいくら?

私は複数の本を書きましたが、印税の額はばらばらです。共著書などだと、一度原稿料を貰っておしまい、ということが多いです。でも必ずしも印税の方が良いとは限りませんから、まあ読み進めて行って下さい。

単独で執筆した単行本だと、私が貰っている印税は、本の値段の4%から10%です。支払われ方も異なっていて、4%の方はあらかじめ印刷した本全部の印税が一括して支払われたのに対し、10%の方は売れた分に対してだけ支払われます。まあ後者が一般的なようですが。

また、印税の条件は最大10%を上限に、出版社との契約内容によって大きく違うようです。当たり前の話ですが、出版社が「売れる!」と見込んだ本は印税が高めに、「売れないだろう」と見込んだ本は印税が低めに設定されます。

私の場合、印税が10%の本はどれだけ売れても10%ですが、印税が4%の本は増刷されたら、それ以降6%になる契約です。これを書いている現在、第二刷で、あと400冊あまりの在庫がはけずにいるところが厳しいのですが。

また出版はしたものの、最低線は印税収入ゼロ、というものもあります。自費出版にするよりはましだったか、という程度にしかなりませんが、無名の著者だと、多くの場合、初版を売り切って増刷されたらそこで初めて印税が4%とかいう設定がされているようです。

印税収入で暮らせるか?

世は金持ちになるノウハウ、起業のための本の花盛り。不労所得という言葉もあちらこちらで目にします。かくいう私も「金持ち父さんシリーズ」には目を通していますし、まあそれもあって自分なりのマネーサイトを作ろうと思い立ちました。

そして多くの収入の多角化に関する本などを読むと、必ずと言って出てくるオプションが印税生活です。本を書いて、売れ続ける限り一定割合の印税収入があるわけですから、確かに実現すれば言うことなし。いったん出版されれば文句なしの不労所得になりますから、夢みる人も多いでしょう。

しかし印税生活の現実は甘くはありません。

かく言う私も単行本を数冊、共著書を数冊、翻訳本を数冊出して、印税や原稿料を受け取っていますし、本を出版したいという相談も時々受けますから、印税収入の自分の経験を少し書いてみましょう。なお、印税生活の参考書はこちらに紹介してあります。